OMソーラーって何?
「OMソーラー」というものをご存知だろうか。
私にもよく質問される。
初めて聞いた人は、こちらを見て欲しい。詳しい説明がある。
OMソーラー協会
要するに、太陽熱を屋根面で受け、そこで暖めた空気を床下に送るというもの。一種の床暖房である。 我が家の「母屋」にもこれが導入されている。冬、2月の朝8時頃、外気温は9℃と比較的暖かかったが、我が家の室温はなんと19℃もあった。いわゆる高気密高断熱の家だが、もちろん暖房などしていない。
暖房をしていない一般の家では、外気温と同じか、良くても+3℃くらいの範囲であろう。+10℃という世界に、初めて訪れた人は皆、驚嘆する。 ちなみに我が家には「離れ」があり、こちらにOMは導入されていない。断熱気密の仕様は全く同じであるのだが、室温は10℃。なにかヒンヤリしている。足下がゾクゾク寒いのだ。
高気密高断熱の家は、熱源がどういうものかが問題となる。気密が高いだけに換気装置が必要になったり、空気を汚すようなものは使えない。というより、生命の危険がある。とくに、石油ストーブなどは空気を汚さないようなタイプを選ばなければならなくなる。 我が家では、温度差を作らない床暖房、かつ全館暖められるものを物色し、結局はOMソーラーを選んだ。それなりに初期投資にはなったが、補助金にも当選し、採用できた。キッチン、リビング、大きな吹き抜け、和室というノビノビとした一体の空間でさえ、わざわざ暖房しなくていいので、エコロジーで、エコノミーである。
とは言っても、太陽まかせ。晴れていなければ温度は上がらない。雪や雨の降った晩にはストーブを焚く。2004年の冬は、1月に雪が2回降り、5リットル灯油を使った。2・3月は雪も雨も少なかったので、全く使わなかった。そのため、冬の3ヶ月間で暖房に使った費用は、210円(2004年の灯油1リットル=42円)ということになる。
と、まあ書き出せば切りがないのだけれども、単純に住んでみて良かったなーと思うのは、布団に入っても冷たくないので、すぐに眠りにつけること。そして、起きるのも楽々なのである。 初期費用がかかるが、冬はもうこの暖かさから離れられない。
情報提供
高橋貴大 人・建築設計所
私たちは、浜松市曳馬にある住まい専門の小さなアトリエです。 小さなアトリエですから、お受けできる仕事は限りがあります。ひとつひとつ丁寧に設計し、現場をきちんと監理するには、やはり時間がかかるのです。まあ、ゆっくりやってます。