「今の家賃並みの支払い」の意味
「今の家賃並みの支払いで家が買えます」
不動産会社の常套文句ですね。これについて検証してみましょう。
仮にいま賃貸に住んでいて、家賃を15万円払っているとしましょう。
家を買うことにして、13万円を住宅ローンの支払いにあてます。
月あたり2万浮くような気がしますが、この2万×12ヶ月の24万円は固定資産税等
の支払いにとっておきましょう。
月々13万の支払いなら、どのくらいのローン組めるでしょうか。
金利2.5%、35年固定なら、3600万円くらいのローンが組めます。
頭金を1000万用意したとして、総額4600万円。中古の戸建物件としましょう。
購入時の諸費用が物件価格の8%掛かるとして、それを込みでこの値段なので、
物件価格は4600万/1.08で、約4300万ということになります。
これが物件の価格。
いまなら、年収に対する住宅ローンの返済比率が、20%だとして、
13万×12ヶ月/0.2で、780万の年収があれば、このローン組めますね。
マンションなら、管理費、修繕積立金、駐車場代が別途かかるので、
その点だけご留意を。
よく不動産物件のチラシに、「今の家賃並みの支払いで家を買えます!」 というのありますよね。上の例は、金利を35年固定していますが、こうしたチラシの場合の計算は、優遇金利等を使いまくって、当初何年間かしか適用されない、最も安い支払い金額で算出してあります。 それに、固定資産税や都市計画税等の不動産を保有することで毎年かかる 税金や、マンションの場合の管理費等も除外されているので注意が必要です。 「わーい、今の家賃と同じ金額で家が買えるんだー」なんて飛びつくと、年間の 支払い額で見たら、今以上に払っているでしょうし、何年か後に金利が上昇して 毎月の支払い額自体が今の家賃をオーバーしてしまうでしょう。
それと、この物件を買うときは、近隣の賃貸相場を調べて、15万円で貸せるかどうかも考えてみてください。