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第1章 ワンルームマンション投資とは 〜マンション投資の魅力とリスク〜

ワンルームマンション投資法

ワンルームマンション投資の変化

1980年代後半〜1990年代前半にかけて「バブル経済」の波が日本に押し寄せ、株や土地の値段は上昇し、企業は本業以外の投資や投機などで儲ける「財テク」に走りました。ワンルームマンションも投機の対象になり、地価の上昇につれてマンション価格も上昇していきました。

この頃のワンルームマンションは、16�崛宛紊良�屋の中にユニットバス、キッチンがあり、実際の部屋の広さは6畳に満たない狭い部屋もありました。買う人は自分で住むわけではなく、いずれ値段が上がったら売る予定なので、極端な言い方をすると貸借人がつかなくても構わないのです。売る方もそれを見越して、なかには壁や床は薄い、管理人室がないなど、無駄を省いた(というか質を落とした)設計のマンションも見受けられました。

しかし、バブルが崩壊して転売目的のワンルームマンション投資は全く成り立たなくなり、それに代わって、値ごろ感でワンルームマンションを購入して家賃収入を得るという、新しいマンション投資が始まりました。現在のワンルームマンションは確実な家賃を得ることが重要な目的なので、立地、建物の質、住居の広さ、室内の整備などが、バブル期とは比べものにならないくらい立派になっているのが特徴です。なかにはファミリータイプと見分けがつかないくらいの豪華設備のワンルームマンションもあります。

将来の年金対策として

高齢化社会が進むにつれて将来の年金不安が高まっています。若い世代では国民年金の未納も増え、年金不安を解消するような改革も未だなされていません。公的年金だけに頼ることが難しくなっている現在、将来の生活は自分の手で築くことが必要な時代です。

ワンルームマンションも将来の年金対策として購入する人が増えています。毎月の家賃収入でローン終了後には家賃収入がまるまる年金がわりとなるわけです。

東京都の調査によると、老後にゆとりある生活をするためには夫婦で月額約39万円が必要とされています。夫婦2人の平均的な厚生年金支給額は月額約24万円ですので、差し引き15万円の不足となります。年を取って働けなくなり、収入が年金だけになった場合に、家賃収入が15万円あるとすれば、この15万円は若いころより何倍もの価値があることでしょう。60代や70代で月額15万円の収入を労働所得として得るためには、相当の労苦を伴います。ある程度の年齢になる前に、所得を得る方法を労働所得から資産所得へとシフトする必要があります。つまり、自分で働いて得たお金に働いてもらうという発想が重要です。

マンション購入の際の団体信用生命保険

住宅ローンを組んでマンションを購入すると、団体信用生命保険(団信)に加入することになります。これはローンの契約者が死亡や高度障害などになったときに、残ったローンを保険金で支払ってくれる保険です。遺された家族にはローンの支払いが終わったマンションが残されるので、万一の場合の備えとして有効です。

保険料はローンの種類によって異なりますが、だいたい同じ死亡保障の生命保険より割安で、年齢によって保険料は変わりません。最近は加入年齢も延長されたので、高齢者ほど有利です。若いうちに住宅を購入した場合、多くのローン支払いが残っているので団信の保険価値が高く、その分生命保険を見直すことができます。しかし、けがや失業などの場合には団信からは保険金は支払われないので、ある程度余裕をもった資金計画が大切です。賃貸住宅ではこのような保険はないので、住宅購入が有利であると言われる所以でもあります。

マンション投資のリスク

マンション投資をするにあたって、投資をするのですからそのリスクも十分に理解しておく必要があります。マンション投資の想定されるリスクには、(1)価格(資産価格)変動リスク(2)空室リスク(3)金利上昇リスクなどがあります。

(1)価格変動リスク

投資用マンションを購入後、建物の質を維持するためにはマンション管理が重要となってきます。築年数が古いマンションでも、管理がよく建物のメンテナンスや清掃が行き届いているマンションは10年は若く見えることもあります。もし、将来売却することになったら、マンションの管理状態が大きく影響してきます。当初に設定された管理費や修繕積立金が十分かどうかよく確かめましょう。

(2)空室リスク

今後日本の人口は減少に向かうとされています。しかし、世帯別にみてみると、これからは単身世帯が増加し、いま一番多い「夫婦と子ども」世帯を抜いて、単身者世帯が1位になると予想されています。だからといってどの場所も安定的な賃貸ニーズがあるかというとそうではなく、これから先、日本の人口は東京など大都市に一極集中し、逆に地方は過疎化が進む恐れがあります。大都市の中でも人口の増えるところと減るところの二極化が進むと考えられるため、慎重に投資することが求められます。投資の際には将来的に発展が見込めるエリアかどうかをよくチェックしましょう。

(3)金利上昇リスク

ローンを組んでマンション投資を行う場合は、少ない自己資金で高額な投資ができます。自己資金を2割とすると、5倍の取引ができるわけです。いわゆるレバレッジ効果です。この場合に忘れてはいけないのは、ローンの利息分です。借入額と金利から毎月返済額が算出されますが、このとき、利息分がいくらになるかも確認しましょう。また、長い期間のローンを組んだ場合には、まとまったお金が貯まった時に繰り上げ返済をしましょう。繰上げ返済は直接元金分を返すので、ローン期間や利息の削減に効果があります。ローンを組むときは、その時点で最大に払える金額ではなく、十分に余裕をもった資金計画が大切です。

野中清志
野中清志 (のなか きよし)
株式会社オフィス野中 代表取締役。 住宅コンサルタント、宅地建物取引主任者。 1956年、東京都生まれ。1981年、明治学院大学経済学部卒業後は、大手マンションディベロッパーに就職。営業として華々しい活躍を遂げる。その後、ワンルームマンションディベロッパーにて執行役員を歴任し、2003年に株式会社オフィス野中を設立。 「お客様の立場に立った購入アドバイス」を実践し、不動産の豊富な知識と業界20年の経験を活かしたコンサルティングが好評である。講演、執筆多数。
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