物件はここをチェック!:ステップアップ講座

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ステップアップ講座 〜 不動産投資、こうすればうまくいく

物件はここをチェック!
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物件はここをチェック!

収益物件の情報は不動産会社から右のような「売買図面(販売図面)」として送られてきます。資料では以下の点をチェックしましょう。

図面例

◇場所・所在地

不動産取引の場合「住居表示と地番」という2種類の表示があります。住居表示とは一般的な住所のことですが、地番は一般には使われておらず、地番しか記載されていないときは、「住居表示」を聞いておかないと、現地を見に行った際に迷うことになります。必ず確認しておきましょう。

◇売買価格

土地と建物を合わせた売買価格が表示されています。この売買価格はあくまで売主が希望する値段。たとえば売主が急いでいる場合などは、価格が予算と合わなくても妥協するケースがあります。気に入った物件については遠慮なく不動産会社に相談してみましょう。

◇家賃収入

毎月、もしくは毎年どのくらいの家賃が入ってくるのかが示されています。今空室があるのか、満室時の収入はいくらなのかをよく確認しましょう。これをもとにインターネットや住宅情報誌などで周辺の家賃相場と比較してみるとよいでしょう。

◇表面利回りと実質利回り

表面利回りとは、物件の売買価格に対して家賃収入がどのくらいの割合なのかを示す数字で、投資の効率性を考えるうえでの目安になります。それに対して実質利回りとは、物件取得コスト(物件価格プラス取得費用)と年間の純収入(家賃収入マイナス管理料など)を参考に算出します。利回りはあくまで物件を選別する際のひとつの判断基準にしかすぎません。最終的に投資するか否かの判断はキャッシュフローを見て判断すべきでしょう。

◇土地の面積、土地の権利

土地の権利が所有権なのか借地権なのかは確認しておくべきです。借地権というのは、建物の所有者と土地の所有者が異なっていて、建物の所有者が土地の所有者から土地を借りていることを差します。一般に借地権の物件は利回りは高くなりますが、銀行融資が難しく、地主との法律的な関係が出てくるので初心者は避けた方が無難です。

◇建物構造、建物面積、築年数

建物構造の強度は、木造<鉄骨造<RC造 となっています。最初は慣れないかもしれませんが、たくさんの物件を見ているうちに、見る目が養われてくるでしょう。また、建物の構造で耐用年数が決まっており、アパートなどの居住用物件だと、木造で22年、鉄骨造で34年、RC造で47年となります。1部屋当たりの面積も重要なチェックポイント。記載されていない場合は、建物面積から1部屋当たりどのくらいの広さがあるのか計算しましょう。

◇その他

物件資料の備考欄などに「再建築不可」「容積率オーバー」などと書かれている物件には手を出さない方が無難です。「再建築不可」とは、建物を取り壊した場合、次の建物を建てられないことを示しており、建物が古くなったときにどうにもならなくなってしまいます。「容積率オーバー」とは法律で定められた容積率を超えてしまっている建物であることを示すもの。金融機関からの融資が難しくなります。

現地に行ったらここをチェック!

現地調査 5つのチェックポイント

資料を見て興味が沸いたら、ぜひ時間を作って現地に行ってみましょう。
現地でのチェック項目は以下の5点です。

◇物件周辺の状況を知ろう

物件の周辺に来たら、スーパーやコンビニは近いか、近隣の物件に空室は目立つかなども見ておきましょう。通りに不動産屋さんがあったら、賃貸募集の張り紙もチェックし、賃料が妥当かどうかを確認しましょう。実際に歩いた場合の駅からの時間も重要なチェックポイントです。

◇建物自体の確認をしよう

建物には入居者もいるので迷惑をかけないように注意しましょう。階段の手すりなどがさびていないか、土台や外壁に目立ったヒビはないか、はがれそうになっているタイルなどはないか、屋上の防水は大丈夫か、などをチェックします。構造に不安のあるときは、建築士などの専門家が建物チェックをしてくれるサービスもあります。
☆建物調査は>>HOMEDOCTOR

◇入居者、管理状況のチェックをしよう

一般にポストや玄関が乱れている入居者がいる建物はイメージも悪く、問題の起こる可能性も高くなってきます。
  ・入居者がちゃんと入居していそうか
  ・雑草やごみの管理はされているか
  ・自転車置き場が乱れていないか
などを確認しておきましょう。

◇写真を撮っておこう

物件の周辺の雰囲気、建物全体やエントランス、共用部分等を写真に撮っておきましょう。撮った写真は金融機関に融資を申し込む際のプレゼン資料にもなります。

◇ヒアリングをしてみよう

近所のお店の店員や地元の不動産屋さん、通りがかりの住民などに、付近の様子を聞いてみるのもいいでしょう。
「この辺でマンションを買おうと思っているんですが、どんな地域なのですか」
「近くに大学はありますか」
「夜、騒音はありますか」
といったようにリサーチすると、思わぬ情報を得ることもあります。

必要な書類や資料を集めよう

現地視察の結果が良さそうであれば、さらに検討するため、また金融機関に融資を受ける際にも必要になってくる書類や資料を集めましょう。ほとんどの書類や資料は不動産会社に頼めば手配してもらえます。

路線価図例

◇路線価図

まずは物件の路線価を調べてみましょう。路線価とは国税庁が定める相続税や贈与税を決める基準になる土地の値段です。 実際の取引の価値とは異なりますが、土地の価格を知るうえで参考になりますし、銀行が融資をする際に担保評価の資料と しても使えて、融資が受けやすい物件かどうか、間隔をつかむことが出来ます。
例えば、右の場所の物件。この土地の路線価上の値段は、 物件の面積を50平方メートルとすると、
50平方メートル×23万円(路線価の単位)=1150万円
となります。
銀行が査定する土地の担保評価額は、この路線価の6割を目安にするなど、銀行ごとに基準があります。これを掛け目といいます。

☆路線価図は、国税庁のホームページから閲覧することができます。
http://www.rosenka.nta.go.jp/

◇登記簿謄本

現在の土地建物の権利関係を示す書類です。大まかに表題部、甲区、乙区と分かれています。表題部はその土地、建物の概要を示しています。甲区は物件の所有者について記載されており、乙区はその不動産の担保状況などが記載されています。不動産屋さんの出している案内チラシと違いがないか、全体にチェックしましょう。

◇公図

地番と対応する地図です。物件がどのような位置関係になっているかを確認します。物件の面している道路が公道ではなく私道の場合は注意が必要です。

◇家賃明細表

現状がどのような家賃収入になっているかの一覧です。賃料にばらつきはないのか、相場と比較してどうかなどを確認しましょう。

◇固定資産税評価証明書

土地と建物には毎年固定資産税という地方税がかかります。固定資産税評価証明書は市や区などが固定資産税を課税する基準として、土地・建物にどのくらいの価値があるか、どのくらいの税金をかけるかを示しています。不動産会社が入手していないという場合には、納付書のコピーでいいのでもらっておきましょう。

◇建物図面・測量図

建物の図面や土地の測量図も手配しましょう。融資を受ける際に必要になってきます。また、登記簿の面積と誤差がないか確認をしておきます。